なぜ「ヤンキー」は襟足を伸ばすのか?

珍しく大人で襟足を伸ばしている人を見かけました。

襟足だけを伸ばす髪型は「ヤンキー」と呼ばれる人に多い文化です。

伸ばすか切るかすれば良いと思うのですが、わざわざそのような髪型をするなりの理由があるのだとは思います。

その理由を自分なりに考えてみました。

 

髪は血の余りと言われ、豊かで美しい髪は良好な健康状態の現れです。長い髪は良好な健康状態と長い髪の手入れができる余剰を長期間維持できている事の主張です。

そして、「ヤンキー」と呼ばれる人は見た目にとても気を使います。(嚇し)と呼ばれるような見た目に整えます。「なめられる」というのがとても問題になる文化圏なのてしょう。

なまはげや歌舞伎の獅子のように、長髪という要素は(嚇し)の装飾としてとても大事なのでしょう。

 

しかし、長い髪は手入れが大変です。洗髪して乾燥させるだけでも時間がかかります。40cm程度でも1年は同じ頭髪を使用する事になります。

髪は粗雑に扱うと痛み、2~3年程度かかる頭頂部の髪は長髪になる頃には汚らしくなってしまいます。

しかし、襟足の髪ならば1年程度伸ばすだけで長髪に見えます。また、総髪で伸ばすより量がかなり少なくなるので日々の扱いも格段に楽になります。

 

以上の事から、襟足だけ伸ばす髪型は、現実問題として長髪を育成、維持する事ができない人が、文化的に長髪でないといけない人が、長髪であるように見せる生活の知恵といったものであると推測します。

 

襟足だけを伸ばす髪型は、変に見えます。しかし、実は環境に対する理知的な回答なのです。